代々木塾 弁理士試験 短答

平成28年度 短答試験

【商標】5
 商標権の効力等に関し、次のうち、正しいものは、どれか。
 ただし、マドリッド協定の議定書に基づく特例は考慮しないものとする。


1 専用使用権者は、商標権に対する侵害行為に対し、差止請求権及び損害賠償請求権を行使することができるが、いわゆる独占的通常使用権者が差止請求権又は損害賠償請求権を行使できる場合はない。


2 商標権者は、自己の登録商標をその指定商品の普通名称として辞書に掲載する他人の行為に対し、当該登録商標の商標権に基づき、差止請求権を行使して当該行為の停止を請求することができる。


3 地域団体商標に係る商標権については、地域団体商標の制度趣旨に鑑み、専用使用権の設定も、通常使用権の設定も認められない。


4 専用使用権は、商標権のうち、商標権者が指定商品又は指定役務について登録商標の使用をする権利を専有する部分だけではなく、禁止権の部分にも設定できる場合がある。


5 販売されているコンパクトディスクに収録されたある歌手が歌唱する楽曲の一部を複製した音からなる商標について商標登録出願をした者は、その商標登録を受けても、当該楽曲の著作権者だけではなく、当該歌手等の著作隣接権者から許諾を受けなければ、その指定商品又は指定役務についてその登録商標を自由に使用することはできない。