代々木塾 弁理士試験 論文

【問題】
 A会社の技術研究所に勤務している従業員甲は、靴の外観形状に技術的特徴のある発明イを創作した。発明イはA会社の職務発明であり、A会社には職務発明に係る特許を受ける権利をあらかじめ会社に承継させる旨の勤務規則がある。
 その後、甲は、発明イに係る特許を受ける権利をB会社に譲渡した。
 その後、甲は発明イについて特許出願甲1をした。
 特許出願甲1の日から10日後に、B会社は発明イについて特許出願B1をした。
 特許出願B1の日から12日後に、A会社は発明イについて特許出願A1をした。
 この設例において、下記の設問に答えよ。
 ただし、特に文中に明示した場合を除き、各設問は独立しているものとする。また、特に文中に明示した場合を除き、下記の出願は、分割又は変更に係るものでもなく、実用新案登録に基づく特許出願でもなく、外国語書面出願でもなく、国際出願でもなく、いかなる優先権の主張も伴っていないものとする。
(1)甲の特許出願甲1について想定できる拒絶理由を、根拠となる規定を明示して、説明せよ。
(2)B会社の特許出願B1について想定できる拒絶理由を、根拠となる規定を明示して、説明せよ。
(3)A会社の特許出願A1について想定できる拒絶理由を、根拠となる規定を明示して、説明せよ。